人間はひとのアイダ

私は人間力を高めよう
器の大きさを広げよう
という姿勢が、ない。

人間力」とは
政府が定義するところによると

「社会を構成し運営するとともに
自立した1人の人間として力強く
生きていくための総合的な力」

と言われている。

器というのは度量が狭いか広いかである。

武者小路実篤の詩を最近知った。


「一個の人間」

自分は一個の人間でありたい。
誰にも利用されない
誰にも頭を下げない
一個の人間でありたい。
他人を利用したり
他人をいびつにしたりしない
そのかわり自分もいびつにされない
一個の人間でありたい。

自分の最も深い泉から
最も新鮮な
生命の泉をくみとる
一個の人間でありたい

誰もがみて
これでこそ人間だと思う
一個の人間でありたい
一個の人間は
一個の人間でいいのではないか
一個の人間

    ○

独立人同士が
愛しあい、尊敬しあい、力をあわせる。
それは実に美しいことだ。
だが他人を利用して得をしようとするものは、いかに醜いか。
その醜さを本当に知るものが一個の人間。

武者小路実篤詩集


私のような統合失調症患者には
人間力も器も無きに等しい。

1人の人間として機能していないなら
人権がなくとも当たり前なのだろう。

私は、まともなおとなにはなれなかった。